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アルスヴィータの藤谷惠三専務理事「北多摩中央医療生協 一般職研修」で講演

 (一社)地域医療・福祉研究所(ARSVITA、中野区弥生町、日野 秀逸理事長)は、地域の医療や福祉の発展のために、医療福祉事業の経営や新規開設のコンサルティング、住民のための学習セミナー、事業の質の向上をめざした職員研修・講師派遣、医療介護の情報やその分析評価の発信を行っています。

 アルスヴィータ(東京都中野区)の藤谷 惠三専務理事は、2018年2月15日、北多摩中央医療生協(東京都小金井市、若松 洋理事長)の一般職研修で講演を行いました。内容は「医療福祉生協のいのちの章典」についてです。藤谷専務は、医療福祉生協連の専務理事の時期に「医療福祉生協のいのちの章典」の制定に関わっています。主催者挨拶・進行を北多摩中央医療生協の高木 広明専務理事が行いました。


▲研修会場の様子


▲中央:藤谷惠三専務理事
右端:高木広明専務理事

 講演では、「いのちの章典」を理解するため、まず医療福祉生協の最大の特徴が、「サービス利用者と提供者が同じ組合員であること」に注目するべきですと話しました。一方で医療福祉生協の分かりにくさにも焦点を当て、生協と言っても医療生協の場合は届ける商品がなく、医療や介護事業を行なっていても、多くの組合員は元気であるのが一般的な状況であり、事業内容も規模も様々な医療福祉生協だからこそ、共有する目指す姿として「いのちの章典」や理念があることを強調しました。そしてその内容は憲法、特に前文・13条・25条・31条などの具体化であり、その実現のために、社会保障改善の運動や平和活動にも関わるのだと解説しました。

 また、「医療福祉生協のいのちの章典」の実践の眼目が、「自己決定権」であることに言及しました。医療福祉生協には医療や介護の専門家である職員がいますが、最終的には患者利用者の「自己決定権」を尊重し、その実現ために様々な工夫を行うこと、参加と協同を進めることが大事だということを各地の生協の実践を紹介して説明しました。

 さらに、この医療福祉生協の特徴を組合員と職員に積極的に知らせること、学習・教育をすすめることを重視するように呼びかけました。特に新入職員にしっかりと医療福祉生協について知ってもらうことの大切さを強調し、職員から「医療や介護の仕事で就職したのに、組合員増やしや署名など余計な仕事がある」という不満が出ることがないよう、医療や介護の事業と生協の活動の二つのどちらも医療福祉生協の大事な仕事だとしっかりわかってもらうように教育しようと述べました。

 「生協とは何か」をわかって入社する職員はまずいません。だからこそ医療福祉生協そのものについての職員教育は不可欠の課題です。また、「医療・介護の崩壊」の時代、住民参画の医療・福祉をつくる組織として医療福祉生協には大きな期待が寄せられています。

アルスヴィータは、医療福祉生協の理論活動、教育学就活動にも関わりながら、住民主体の地域医療・福祉を創る運動に貢献したいと思います。

<お問合わせ先>

一般社団法人 地域医療・福祉研究所 電話・Fax:03-4283-4360

〒164-0013 東京都中野区弥生町1-54-17-101

※本研究所は、地峨の健康・医療・福祉の問題を住民が主体的に解決するために、自冶体や協同組合などの敬策づくりと事業開発に資する調査・研究・実践の組織を支援する非営利型の社団法人です。略称:アルスヴィータ(ラテン語略称:ARSVITA)。