- ホーム
- トピックス&ニュース
- 沖縄県竹富町「第1回ゆいまーるワークショップin波照間」報告 ~ワークショップに島内から23名が参加~
トピックス&ニュース
沖縄県竹富町「第1回ゆいまーるワークショップin波照間」報告
~ワークショップに島内から23名が参加~
(一社)地域医療・福祉研究所(略称:アルスヴィータ、中野区弥生町)は、5月19日に、「第1回ゆいまーるワークショップin波照間」を開催しました。
この「ゆいまーるワークショップ」は、山浦晴男氏(千葉大学大学院看護学研究科特命教授)が、提唱している「寄りあいワークショップ」をモデルにした「福祉のまちづくり手法」で、住民自らが主体となり行政と協働して地域の暮らしと福祉の課題解決力の向上を目指す取り組みです。
ゆいまーるワークショップは、竹富町で2019年度からスタートし、黒島、西表島西部(祖納・干立・白浜・船浮)に続く3か所目です。
波照間島では、今後4か月間にわたって計4回のワークショップを開催し、住民による地域調査活動、資源や問題点の発見、解決策の策定、実行組織の立ち上げなどが行われます。
事前調査
5月13日は、第1回ゆいまーるワークショップin波照間」に備えて波照間の区長である小成さんの案内で、町役場の職員や(一社)地域医療・福祉研究所の研究員が地域の視察と歴史や文化、暮らしの話を伺いながら写真撮影を行いました。
その後、写真分析法を用いて、「外部から見た波照間島の資源写真地図」を作り波照間島の特徴をまとめました。
出来上がった資源写真地図は第1回のワークショップに情報として提供しました。
完成した資源写真地図
テーマ「空と海とサトウキビ暮らしはゆいまーる」
役場職員と研究員で
「外部から見た資源写真地図」を作成中
「第1回ゆいまーるワークショップin波照間」
日本最南端の波照間島は日の入りが遅く、ワークショップの開始は、20時でした。仕事の終わった後にもかかわらず、昨年9月にできた「波照間複合型福祉施設」に島内から23人の方が集いました。
第1回ワークショップでは、『波照間島に住み続けるために、福祉の視点から、困っていることや問題点は何か?今後どうなったらいいと思うか?』をテーマにグループ討論を行い、参加者それぞれが自分の意見をカードに記入し、全体会で発表しました。
次にそれぞれの関係性を考えながら、似たような意見を集めてグループ化して意見カードを模造紙に貼り、課題ごとにタイトルを付けました。
その後、それぞれのタイトルについて全員が重みづけの投票をしました。投票結果を集計して、「重要度順位ベスト10」を選び確認しました。
活発な意見交換
「意見地図」を見ながら重要度順位を検討
投票結果の重要度1位から10位
- 1位
- 物流を工夫して物価が下げられないか 57点
- 2位
- 船賃が安くならないか 41点
- 3位
- 船の安定運航 39点
- 4位
- 島内での移動手段の確保 34点
- 5位
- 空き家対策・住宅問題 33点
- 6位
- 大型ごみ(大木含む)処理問題 21点
- 7位
- 子育て・保育の充実 16点
- 8位
- 石垣に渡った時のサポートサービスが欲しい 15点
- 9位
- 飛行機運航の再開 14点
- 10位
- 専門の業者が欲しい 13点
8位の内容は、石垣島での通院のサポートや、買い物代行、安価な宿泊施設等の要望です。
10位の内容として、美容院や修理業者、クリーニング業者なども島に欲しいという意見がありました。
10位以下には、「猫の管理の徹底」、「年齢にこだわらない居場所づくり」、「生活弱者へのサポートの仕組みづくり」、「老人会の復活」、「壮年会の創設」などの項目がありました。
「第2回ゆいまーるワークショップin波照間」は6月開催を予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言に対応するため、7月13日(火曜日)に延期されました。
次回のワークショップでは、島民の方に地域の問題点や資源がわかる写真を撮影していただき、その写真を持ち寄って「資源写真地図」を作成します。写真分析により波照間の地域の活性化や福祉のために役立つ資源や改善点をみつけます。