- ホーム
- トピックス&ニュース
- アルスヴィータ「沖縄県竹富町のぱいぬ島の共生社会づくりのための住民意識・要求調査」が始まりました
トピックス&ニュース
アルスヴィータ「沖縄県竹富町のぱいぬ島の共生社会づくりのための住民意識・要求調査」が始まりました
(一社)地域医療・福祉研究所(アルスヴィータ、東京都中野区)は、竹富町から受託した「沖縄県竹富町の共生社会づくりのための住民意識・要求調査事業の実施計画」の一環として、10月10日から2か月間にわたり、竹富町(ぱいぬ島=西表島、竹富島、小浜島、鳩間島、波照間島、黒島、新城島)の「ぱいぬ島共生社会づくりのための住民意識・要求調査※」を行います。今回は、10月10日~10月12日の報告です。
※ぱいぬ島とは南の島の意味。以下「意識・要求調査」と略します。
10月10日、黒島から「意識・要求調査」のアンケート記入会を開始しました。
10月9日は、全島を回ってビラ宣伝、老人会の会長さんや公民館長さんと会って協力要請をしました。 町の防災無線で2回放送もしてもらいました。黒島は、牧畜の島で、牛が2,000頭、島民が214人、65歳以上の高齢者が61人です。黒島伝統芸能館、デイサービスで記入会を行い、アンケート預けも含めて25人に参加いただきました。10月15日に第2回目を実施します。
▲調査へ協力のお願いの様子
▲デイサービス会場で聞き取り調査
▲記入会の様子
▲会場案内のポスター
10月11日:西表島の記入会は嵐の中でした
午前8時半に石垣島を出て西表島に着きました。所要時間は45分です。
レンタカーで1時間走って今日の集団記入会のある西表西部の中野地区に移動しました。
ところが、11時ごろから暴風雨になり、まるで台風の最中の模様。町の防災無線での案内放送を聞きながら、嵐の中公民館で会場の準備をしました。第1回目の記入会は正午からでしたがますます嵐がひどくなり、結局参加者は、ゼロでした。午後 2時ごろから雨が弱まったので、干立地区や中野地区の家を20軒訪問。「この前の台風より今日の方がひどかったから行かなかった」「夜の記入会に行きます」などの声や「昔から住んでいる人が3割、内地から来た人が7割いる。意識が相当違う」「介護保険事業計画のアンケートも答えたけど、何も変わらない」「アンケートに書きたいことは沢山ある」などの声をいただきました。
西表島西部中野地区のアンケート集団記入会の夜の部には、昼間の地域訪問でお話をした方々が来てくださいました。21時までに10人の方が説明を聞きながらアンケート記入をされました。外は嵐のような天気です。沖縄県八重山郡竹富町での「ぱいぬ島共生意識・要求アンケート調査」2日目が終わりました。
▲嵐の影響で参加者ゼロの昼の記入会
▲夜の部には10名が参加
▲雨の中参加してくれた母娘
▲アンケート記入調査の協力お願い
10月12日(3日目):沖縄・竹富町の美浜地区(由布島・美浜)での「意識・要求アンケート」記入会
朝が雨激しく降る中、美原地区の高田公民館長さんを訪問し、夜の集団記入会の打ち合わせをしました。あまりに雨が激しいので、館長さんが気の毒がって、公民館を開放して、地域の歴史や風土、祭事などのことを話してくださいました。美浜地区は、対岸の由布(ゆぶ)島から移住した人たちが中心の集落です。 由布島は、海流により砂が堆積してできた砂の島で、歩いて渡れ、牛車が観光客を乗せて訪れる島として有名ですが、昔は、沢山の島民が住み、小・中学校もあったそうです。西表島は、戦争マラリヤで知られるようにマラリヤを運ぶ蚊がいますが、由布島は、砂地で水たまりがなくボウフラがわかないので、マラリヤの心配がありません。そこで、田んぼだけ美浜地区で作り、牛車で往復しながら普段の生活は由布島で営んでいたそうです。しかし、1969年(昭和44年)の台風(エルシー台風)により壊滅的被害を受けたため、ほとんどの人が美浜地区に移住し今の集落ができたたそうです。
地域の人と触れ合い、色々なお話を伺いながら、アンケート調査を続けました。
今日の西表東部の美原地区の集団記入会も雨の中となりました。まず、18時半から美原地区の対岸の由布島の人たちの記入会。大潮で雨も降るので西表島に来れないかもしれないと心配しましたが、株式会社由布島のご協力で牛車を出してもらうことができ、島民7人のうち5人が参加されました。
19時からは、美原地区の住民の記入会。公民館長の事前のご連絡もあり13人が参加。家族の持ち帰りも含めてほぼ全員(認知症の方を除く)のアンケート記入の目処が立ちました。
由布島の参加者からは「由布島の歴史を知った上での調査だということがわかった」「残りの2名にはよく説明してアンケートを書いてもらい公民館長に届ける」などの声が寄せられました。
美原地区の参加者からは、「介護保険やこれからの暮らしのことを初めて考えた」「公民館長から来て欲しいと言われたからきたのだが、みんなと話し合いながら記入することで自分の将来を考えるきっかけになった」などの声が出ていました。高田公民館長は、「悪天候の中多くの方が集まってくれた。この繋がりが美原地区の強みだと思う」と話していらっしゃいました。3日間で最も参加率の高い集団記入会となりました。
▲美原地区の記入会には13人が参加
▲藤谷事務局員が説明しながら記入する様子
「沖縄県竹富町の住民意識・要求調査決まる」はこちら(2018年8月17日掲載)
<問い合わせ先>
(一社)地域医療・福祉研究所 事務局(担当:藤谷哲平)電話:3-4283-4360